(2006年07月25日)

灯油:裁定取引にも妙味

 石油製品の灯油は別掲の期先の足取りにみられるように、今月半ばに7万3000円台と最高値をつけてその後に反落した。石油価格の国際指標となるNY原油がイスラエルによるレバノン空爆の報に一時はパニック的に上昇したことに追随したものだが、一方のガソリン同様に市場に影響力を強く与えるファンドの売買動向に局面が左右されている形跡が濃厚である。同じ期先でその高値を比較すると、価格差は3000円と開き、これは需要背景の違いをそのまま映し出したものといえよう。  灯油は今冬の需要最盛期であるのに対して、ガソリンにとっての冬場は不需要期であり、したがって両者に価格差が生じるのは当然のことか。このような需要背景の違いがサヤとなって、今後について回ることになり、この点は石油製品ならではのもの。  季節はこれからが夏も本番、ガソリンの季節到来だが、国内での現物商戦は5月の連休明け以降、不振が続いてこのまま6月の梅雨入りにつながっている。  その点、夏の灯油は産業用需要が中心であることから、現物商戦に身が入らず。したがって先物市場はNY原油を指標にしてガソリン追随型で変動することが見込まれる。  灯油とガソリンの需要背景の相違が価格差、つまりサヤにつながり裁定取引を可能にする。期先は灯油の需要期であることから、今後この価格差が縮小することになると、指標となるNY原油の動向とは別に灯油買い、ガソリン売りの裁定取引にも妙味が生じることになる。

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