(2006年10月10日)
灯油:期近、上ザヤ傾向弱い
石油製品の灯油は各限月で需要背景が異なることから、そのサヤ関係も変則的なものにならざるを得ない。来年1、2月限が上ザヤを形成しているのは冬の民生用需要期であることを反映したものだが、例年だと手前の年内12月限が次の1月限同様に上ザヤを形成するものである。ところが本年は灯油の流通在庫が潤沢で、石油連盟が発表している統計週報では22週連続の増加である。
既に流通段階の在庫が500万キロリットルを超え、今冬の民生用需要を賄うのに十分であることから、先物市場を通じた現物の調達は消極的なものならざるを得ない。
そうした中で出されている暖冬予報が事実とするなら、需要不振による供給過剰傾向が今後も続く可能性が高く、期近はこれにより例年のような上ザヤを形成することができそうにない。
毎年、灯油の現物商戦は北海道生協と元売りによる価格交渉で値決めに当たっての指標が提示される。本年は7月後半から内外市場で原油安が進み、国際指標となるWTIは最高値からの下落幅が25%をゆうに上回っているため、これが灯油の価格交渉にどう反映されるか、買い手市場と化することも考えられる。
現状では灯油在庫が潤沢で供給懸念はほとんどないが、本年の暖冬予報が外れて厳冬ともなれば、在庫事情も一変することになる。
指標となるNY原油は既に7月の最高値からは20ドル安、OPECがようやく生産枠削減に真正面から取り組む姿勢をとっている。これ以上の下落には最大産油国のサウジとて無関心ではいられまい。期先は反転の機会を模索か。
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