(2008年05月30日)

為替相場:方向感出づらくもみ合い

(予想レンジ:103.50円〜106.50円)

先月末以降の3極通貨の推移を見ると、レンジ内でのもみ合いが続き方向感は見出しづらい。米景気の先行きに対する見方が分かれている上、ユーロ圏、日本も総じて経済状況は低調だ。

足元では米景気の先行きに対する楽観的な見方がやや強まり、ドルは底堅い推移となっている。しかし、米景気に対する強気な見方がコンセンサスになるまでには至っておらず、ドルの上伸余地は限られよう。

今晩以降は、引き続き米株価や原油市場をにらみつつ上下に振れ易い展開が続く公算だ。指標面では5月の製造業・非製造業ISM指数(6/3・4)が注目される。

なお、ドル円相場では1ドル=105円台後半からは本邦実需筋の円買いによりドルの上値が重くなる可能性があるだろう。

ユーロドル相場も総じて方向感は出づらい。ECB理事会(6/5)後のトリシェ総裁記者会見における、インフレに対する警戒トーンなどが材料視されよう。また、ユーロは油価動向にも振らされ易い状況が続こう。



プロフィール
吉田 健一郎(よしだ けんいちろう)

みずほ総合研究所株式会社
調査本部 市場調査部 シニアエコノミスト

【略歴】
1996年3月 一橋大学 商学部商学科 修了
1996年4月 (株)富士銀行 入社
1998年10月 同国際資金為替部 為替対顧客ディーラー
2002年4月 みずほ銀行市場営業部 為替対顧客ディーラー
2004年4月 みずほ総合研究所(株) 調査本部 経済調査部
主に為替相場、原油相場を担当。

【著書】
「日本経済の明日を読む2007」(共著、東洋経済新報社 2006年)