(2008年06月27日)

ドルが対主要通貨で下落する展開を予想

(予想レンジ:105.00円〜108.00円)

来週の為替市場では、ドルが対主要通貨で下落する展開を予想する。

米株価の下落や、経済指標の悪化に伴う米金利の低下、信用懸念再燃の兆しなど、ドル売り材料が再び増えているようだ。これまでドル買いを主導してきたFRBの利上げ期待もFOMC(6/24・25)を受けて足元では後退している。

ドル円相場は、再来週の米大手金融機関決算を前に、米株価にらみでドルの上値が重い展開になる可能性が高い。経済指標面では、6月の製造業・非製造業ISM指数(7/1・3)や同雇用統計(7/3)の発表が注目されるが、いずれも指標の改善には至らない見込みだ。

日本では日銀短観(6月調査、7/1)が予定されており企業景況感の悪化と設備投資の上方修正が予想されるものの、ドル円相場への影響は限定的なものに留まるだろう。

ユーロドル相場は、ユーロが底堅い展開が予想される。米経済指標の悪化などが対ユーロでもドルを圧迫する要因となりそうだ。

ECB理事会(7/3)では0.25%の利上げは織り込み済みで、市場では7月以降の利上げを巡るトリシェ総裁のコメントが注目されている。

総裁発言がハト派なものに留まるようであれば、理事会後に利益確定のユーロ売りが出る可能性もあるだろう。



プロフィール
吉田 健一郎(よしだ けんいちろう)

みずほ総合研究所株式会社
調査本部 市場調査部 シニアエコノミスト

【略歴】
1996年3月 一橋大学 商学部商学科 修了
1996年4月 (株)富士銀行 入社
1998年10月 同国際資金為替部 為替対顧客ディーラー
2002年4月 みずほ銀行市場営業部 為替対顧客ディーラー
2004年4月 みずほ総合研究所(株) 調査本部 経済調査部
主に為替相場、原油相場を担当。

【著書】
「日本経済の明日を読む2007」(共著、東洋経済新報社 2006年)