(2006年10月26日)
粗糖、10セント割れは目先の底か
東穀協会と東京穀物市況調査会は25日、東穀取を会場に砂糖、コーヒー市況パネルディスカッションを開催した。エネルギー・非鉄貴金属市場で調整局面を迎える一方、穀物市場では需給改善を受けた強気買いが先行しており、強弱分かれた市況環境の中、ソフト市場の動向について大手商社やメーカー各社から担当者を招き、それぞれの立場から現物事情や今後の方向性などを話し合った。
第一部では「2007年前半の砂糖市況を読む」と題し、パネラーには三井物産糖質発酵部粗糖室室長の庄司静雄氏、パールエース常務取締役海外事業担当の八木正氏、和田製糖営業本部業務部長の黒田宏文氏を招き、最近の砂糖市況について話し合った。
ニューヨーク砂糖市場の一連の足取りについて、「原油価格の高騰を受け、代替エネルギーとしてのエタノール需要が注目された側面が強い」(黒田氏)と指摘。下落トレンドについては「価格の上昇を受けて各生産国では増産意欲が高まった。
一方、今後については「ブラジルでは大統領選挙絡みでガソリンへのエタノール混合比率を25%から20%の引き下げたが、25%に戻せという生産者の陳情が強い。大統領選挙がひと段落し、正式に比率を戻すことを決定すれば強材料となる」(八木氏)、「最輸出国ブラジルの天候については各筋ともに読みきれない。現在のNY、ロンドン各砂糖市場では一部の糖商筋が大きくポジションを持っており、この思惑と相反した状況となった際には予想以上に動く」(庄司氏)と述べ、それぞれの注目材料を挙げた。
また、最近のブラジル動向について、「生産コストが上昇しており、現在では11・50セント前後と言われているが、9セントから10セント水準が適正だろう」(黒田氏)、「国内の新規工場建計画はNY価格で13セントから14セントに設定している。この水準を大きく下回った際には工事の中止なども出てくる。そうした諸事情も含め、10月の9・70セントは目先の底ではないか」(八木氏)と指摘した。
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