(2007年11月05日)

委託者保護で活発な議論―産構審商取分科会

10月31日に行われた「産業構造審議会商品取引所分科会」は、既報のほかに諸問題で次のような意見交換も行われた。

『取引所、取引員等の組織・事業運営』について

◆東穀取の株式会社化

「同所の株式会社化については、今のところ会員から具体的な要望は出ていないが、素材は出揃っている(課題の整理は行った)」(渡辺好明・東京穀物商品取引所理事長)

◆業界の現状

「国内先物市場が個人に頼っていることが今の問題。投資マネーは、プール(市場)に水(流動性)を入れる役割。今後、これをどのように入れるかが課題では」(高井裕之・住友商事理事金融事業本部副本部長)

「先物市場の中長期的な経済的役割やヘッジなど、幅広いノウハウを国民に啓蒙する必要があるのではないか」(大河内美保・主婦連合会副会長)

「インターネットや商品ファンドなどのトラブルは少ないのでは」(小山智・経済産業省商務情報政策局商務課長)

『市場の信頼性の向上』について

◆日本商品清算機構(JCCH)

「2005年の法改正にかかわった者として、JCCHが実際に稼動し商品取引が高まったと、ユーザーの立場から感じており評価している」(高井氏)

『委託者保護』について

◆委託者保護の現状

「委託者保護は非常に重要。商品先物取引にかかわる苦情の7割が不当勧誘。こうした中で、立入検査はここ4年で2倍以上に強化している」(小山氏) 「勧誘後の取引中の苦情は減ってきている」(荒井史男・日本商品先物取引協会会長) 「トランスファー制度が限定的であり、それ以外をどうするかは今後、検討する必要がある。また、資質の高い外務員を作る必要もあり、上場商品にとどまらず経済など幅広い知識を持つことも大切だ」(渡辺氏)

◆ロスカットなどの質問に対し、両取引所理事長の説明後のやりとり

「個人投資家が、今の説明で理解できているか不安。きちんと理解しないとリスクがある。制度に工夫を」(唯根妙子・社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会常任理事)

「委託者保護を考えていることはわかる。しかし、構造的に先物市場は個人投資家には難しいのでは。現在、消費者に将来への不安がある。そうなると、お金を増やしたいと思うのは当然であり、そこで儲かると勧誘されれば誘われやすく、このようにして先物をやることは自己責任とは言えないのではないか。生活を脅かされることのないよう、消費者が望まなければ誘わない制度が必要では。ハイリスクとわかって投資するのであれば異存はない。しかし、実態はそうではないからトラブルが多い。不招請勧誘を禁止した方が良いのでは」(大河内氏)

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