(2007年12月07日)

原油高が国民の負担へ―三菱UFJ原油レポ

三菱UFJリサーチ&コンサルティングがこのほど発表した原油レポートによると、原油高による日本経済への影響は、国民の負担となってくる可能性があるとしている。

一般の消費者にとって、原油高の影響をもっとも感じるのは、ガソリンや灯油を購入する時であろう。レギュラー・ガソリンの価格(全国平均)は、2、3月にリットル当たり130円割れまで下落していたが、足元では150円台に乗せてきており、今月からはさらなる値上げが見込まれている。

仮に、原油相場がバレル当たり100ドルで推移すると、ガソリン価格は160円を目指して値上げが行われると予想される(為替レートが1ドル=110円との前提で計算すると、ガソリン価格はリットル当たり158円前後と試算される)。

原油相場が100ドルまで上昇すると、50ドルの時に比べて、リットル当たり35円程度の値上げ圧力になると考えられる。平均的なサラリーマン世帯のガソリン消費量は年間660リットルなので、年間約2・3万円の負担増になる。また、灯油については約1万円の負担増であり、ガソリンと灯油をあわせると、約3・3万円の負担増である。

しかし、日本経済全体でみると、原油高の悪影響は、日常生活における消費者の体感よりももっと大きい。日本は1年間で155億バレルの原油を輸入し、原油以外の石油製品等も輸入している。原油価格が10ドル上がると、日本の輸入金額は年間で約2兆円増えると考えられる。原油相場が50ドルの時(05年前半がそうであった)に比べて、原油相場が100ドルの時には日本が支払わなければならない輸入代金は10兆円も増えてしまうのである。国民一人あたりにすれば約8万円に相当する。一世帯あたりに換算すると(3人家族を想定)、24万円もの負担増になる。

実は、原油高による日本経済へのマイナス影響の多くは企業部門で吸収されているため、消費者は直接的には原油高の影響をあまり感じていないといえる。しかし、多くが一時的に企業部門で吸収されているといっても、企業の負担は間接的に消費者にも影響している。

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