(2009年05月21日)

東工取、開所来初の赤字も13年度上場諦めない

東京工業品取引所は19日に開いた定例記者会見で、2009年3月期決算が1984年の開所以来、初の赤字に転落したと発表した。出来高の急減に加え、旧システムにかかわる減損損失や株式会社化による功労金などの特別損失が発生し、純損失は22億9125万円に上った。南學政明社長は今決算を振り返るなかで、「2013年度上場をあきらめてはいない」ことを改めて強調した。

当期の総取引高は、対前年度比21・5%減の3720万枚にとどまった。「金融危機や世界同時不況のなか、昨年秋のリーマン・ショックも重なった」(南學社長)ことが要因と分析。

特別損失は17億2129万円に膨らんだ。「特殊事情から、大幅に計上せざるを得なかった」。システムを入れ替えたことにより、旧システムの減損損失が7億2880万円に上った。また、株式会社化に伴う功労金も7億5000万円近く発生した。

純損失は22億9125万円。前年度は純利益9481万円であり、大幅な赤字を余儀なくされた。

南學社長は赤字決算を総括し「新しい発展のため、我々は株式会社化や、新取引システム(導入)といった大きな改革を行った。経営者としては、当然やるべきことをやった。これに伴ういろいろな特別損失はやむを得ない」とした。また、今後も東工取の新しい発展基盤を確固たるものにしていく、との認識を示している。

とくに東工取は13年度に上場をめざしており、「上場をあきらめてはいない」ことを強調した。中期経営計画に基づき、11年度には経常利益1億円以上の利益目標を達成する、と改めて決意を語った。

ただ、今年度も赤字見通しであり、2期連続は避けられないもよう。中期計画のなかでは、09年度の出来高見通しを1日平均15万枚に設定している。これは、秋口から導入予定であるマーケット・メイカー制度などにより、取引高が増えることを前提とした数字だが、「これ(目標達成)でも、残念ながら今年度の決算は赤字になるだろう」との見方を示した。


ソーシャルブックマークサービスにこの記事(ページ)を登録
ブックマークに追加する