(2009年06月26日)

東工取、江崎氏が社長就任=清算機構の改革を示唆

 東京工業品取引所は24日に開いた株主総会と取締役会後の記者会見で、新社長に顧問の江崎格氏が就任したと発表した。前社長の南學政明氏は特別顧問に就く。江崎社長は就任挨拶冒頭で、「誠に名誉ではあるが、責任の重大さに身の引き締まる思い」と述べた。引き続き、中期経営計画に沿った事業戦略を押し進めるとし、とくにクリアリング(清算)機能強化を当面の課題として挙げた。

 江崎格・東工取社長は就任あいさつのなかで「当社の的確なかじ取りは決して容易ではない」と述べ、商品先物市場をめぐる環境は極めて厳しいとした。取引高はピーク時から半分以下にまで落ち込み、東工取も2009年3月期決算が開所以来初となる赤字を余儀なくされた。

 「このまま何もしなければ、東工取も非常にローカルな市場に成り下がり、細々と生きていくことになりかねない。場合によっては、先物取引自体が日本からなくなる」危機的状況との認識を示し、「取引所再建に全力をあげる」決意を語った。

 記者会見前に行われた総会では、中期経営計画にある2013年度上場目標を「(後に)ずらしてはどうか」といった意見が出された。また、現在は日中取引が終わり夜間取引が始まるまでの、午後3時半―午後5時半の2時間は商いができない。「ロンドン市場との兼ね合いから、(出来高が)この時間帯にこそよくできるため、取引時間帯として考慮してほしい」といった問題提起もあった。

 江崎社長は、中期計画で取り組むものについては優先順位をつけ、「基本的に(計画を)毎年見直していきたい」と述べた。

 また、総会ではクリアリング機能強化についての意見も出され、「インハウス型クリアリングハウスに戻してはどうか」「証券・金融・商品と、共通のクリアリングハウスを実現すべき」などの発言もあった。

 江崎社長は「クリアリングハウスの方向性については検討していく」ことを明言。「とくに海外玉を増やしたいなかでは、日本のクリアリングシステムは非常に脆弱といった批判が多いため、磐石にする必要がある」と、大胆な改革の可能性も示唆した。基本的方向性については「できれば今年中」にも確立したいとしている。


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