(2009年06月29日)
商取法改正案 不招請勧誘禁止の動き 業界に動揺
不招請勧誘禁止導入の可否が、国会審議中の商品取引所法改正案のなかでクローズアップされ、商品取引会社の間にも動揺が広がっている。数年来続いている国内商品取引所の出来高低迷や、今年5月に導入された東京工業品取引所の新システムにかかるコスト負担は、未だに各取引会社に重くのしかかっている。不招請勧誘禁止導入が正式に決定されれば、業界に深刻な打撃を与えることは避けられそうにない。
不招請勧誘禁止導入後を見据える企業も出始めた。日本ユニコムは「(不招請勧誘禁止導入については)この通りになるだろう。導入された後にどうするか」が問題であるとする。オムニコは「不招請勧誘禁止が導入されることは(業界にとって)良いことではない」としながらも、顧客のためにこのさき何ができるかを考えているという。
ただ、不招請勧誘禁止の導入が、各取引員会社にとって収益の柱である手数料収入の減少に結びつくことは想像に難くない。ただでさえ出来高低迷に伴い収益力の減退に苦しんでいる取引会社に、追い討ちをかける格好となる。ある商品取引員は、導入について「業界の息の根を止める」行為だと形容した。
対面営業での収益増が難しくなれば、自然とオンライン取引へ比重を傾けざるを得ないが、「オンライン専業の大手ですら撤退する状況で、果たして何社が生き残れるのか」。オンラインのみという営業形態に、将来を見出せないといった厳しい見方もある。
商品先物取引会社の上場9社は、さきの2009年3月期決算において、自己売買を主事業とするアストマックスを除く8社が赤字となった。
中堅取引員会社も「(09年3月期は)赤字だった。今期も赤字なら廃業せざるを得ない」と語るなど、業界からは悲痛な声も聞かれる。
こうしたなかでも、東京工業品取引所が09年度以降の定率会費を38・5円から46円に引き上げ、各取引員会社からの大きな反発を招いた。東工取の主力商品である金は「今のようなレンジ内の動きが続けば商いは減る」(市場関係者)と、東工取の出来高増加もしばらくは期待できないとの見解を示す。不招請勧誘禁止導入が決定されれば、こうした深刻な状況下にある各取引員会社にとって大打撃となる。
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