(2009年07月24日)

東工取、取引所が先物啓発へ

東京工業品取引所の江崎格社長は、「これまで以上に、一般投資家への啓発活動に力を入れる」と、7月の定例記者会見で述べた。今後、ロスカット契約以外は全て不招請勧誘禁止の対象となるが、これは受託取引を主としている商品先物取引会社の経営に大きな影響を与えることになる。商品取引会社が営業をしにくくなるなかで取引所が前面に立ち、投資家に商品先物取引への理解を深めてもらう。

最初に投資した資金を超えるような損失が生じる可能性のあるものについては、不招請勧誘禁止の対象となる。さらに、トラブルが減少していかなければ、速やかに全ての取引を不招請勧誘禁止の対象にすることが、国会の附帯決議に盛り込まれた。不招請勧誘禁止の対象外となるロスカットについては、主務省や業界団体などで、具体的な内容をこれから詰める。「何が良くて何が駄目なのかを、できるだけはっきりさせることが大前提」(江崎格・東工取社長)と指摘する。

昨年の産業構造審議会では、不招請勧誘禁止が導入されるか否かが、業界最大の関心事であった。ただ、「近年の消費者保護の流れや、今法案の国会審議の状況を見ると、これ(流れ)をもとに戻すことは考えられない」。商品先物取引会社は規制が強化されることを前提とした、営業活動を行うことが求められている。

商品取引員の営業の仕方については、「不招請勧誘禁止を踏まえ、ロスカットの上限やオプション取引、リスクの少ないスプレッド(買値と売値の価格差)を中心に、リテール(対面営業)をする必要がある」と、会見で語った。

取引所も規制強化を前提にした啓蒙に動く。商品さきもの知識普及委員会(商品取引所と日本商品先物振興協会が共同)は、6月から初心者向けのセミナーを開始した。7月は東工取の広報部長である甘利重治氏が講師としなり、商品先物取引の魅力や仕組み、リスクなどについて講演する。

今後、一般投資家向けのセミナーでは、商品先物取引についての中身に加え、不招請勧誘についての説明なども行っていく方向。また、各商品取引会社へ講師を派遣することも考えている。


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