(2009年09月04日)

関西商取・東穀取、カンパニー制で統合

関西商品取引所と東京穀物商品取引所は、東西市場の独立性を保ち、かつ競争関係が生じるカンパニー制での経営統合の検討を進める。2日行われた第4回共同研究会後の会見で、渡辺好明・東穀取理事長は「事業戦略を実現するためには、組織戦略として何らかの形の経営統合は必要だろう」と発言。研究会最後となる29日の提言のなかでは、現実的な経営統合の中身ついて触れることを示唆した。また、農産物のデリバティブ実現のために、大阪証券取引所との関係をさらに強化する。

関西商品取引所と東京穀物商品取引所との経営統合について、「事業戦略上必要とあれば」(渡辺理事長)と語った。統合形態については、同一会社のなかで各事業部の独立性が維持できる、カンパニー制が有力。他候補に挙げられたホールディングス制は、関西商取が株式会社化をしなければならないため時間がかかること、単純合併は東西市場の独立性が保たれないことがネックとなっている。

関西商取の資産については、事業形態を維持できるトラッキング・ストックや優先株で財産権利を明らかにする考え。会員の権利も経営統合のなかで反映させる方向。両取引所の会員が役割分担を行うため、取引所が経営統合する際には、市場参加について相互乗り入れができるなど柔軟な扱いをすべきといった意見も研究会で出された。

事業戦略は短・中期に分ける。短期では、両取引所共同でマーケティングを行う。中期では、コメなどの新規上場商品の共同開発や、東西での商品設計の分担。商品取引所法改正に伴い不招請勧誘禁止が導入されることをにらみ、オプションや指数などの商品も視野に入れる。

また、統合後の大阪証券取引所との関係強化も重視する。「農産物の先物が大証のデリバティブ(市場)で実現すれば、流動性が増えるかもしれない」(渡辺理事長)。

研究会最後の29日には、大阪で提言がまとめられる。2日の研究会では、農産物市場活性化を目的とした座長試案について「おおむね理解を得られた」(岩村信・関西商取理事長)と述べるなど、最終的な取引所の提言はまとまりつつある。提言を受け、10月には各理事会に諮り、その後は事業者を加えた検討組織を作る予定だ。


ソーシャルブックマークサービスにこの記事(ページ)を登録
ブックマークに追加する