(2009年10月01日)
関西商取・東穀統合問題、具体的方向示さず
関西商品取引所と東京穀物商品取引所の共同研究組織「関西商取・東穀取共同研究会」の最終会合が9月29日終了したが、まとめられた報告書では、現実的な両取引所の経営統合に関する具体的な方向性が示されることはなかった。前回(同2日)行われた共同研究会後の会見で渡辺好明・東穀取理事長は、現実的な統合の中身に触れる報告になると示唆していたが、抽象表現の多い報告書からは、統合に向けどのような取り組みをするのか読み取ることができない。
前回の共同研究会後の会見では、渡辺理事長は、事業戦略実現のために「組織戦略として何らかの形の経営統合は必要」とまで明言していた。統合形態としては、同一会社のなかで各事業部の独立性が維持できる、カンパニー制が有力などと示されてもいた。
ところが9月29日に発表された報告書は、市場の役割分担と新規上場商品の共同研究などの事業戦略に関する具体策の検討を進め、「連携に向けた理解が関係者から得られれば効率的かつ早期に実現するため、総合的・戦略的な経営が可能となる経営統合に関する検討に着手すべき。検討にあたっては、東西市場の一定の独自性や会員がこれまで積み上げてきた実績・権利に関する特段の配慮が求められる」と、極めて抽象的な表現にとどまっている。
10月には事業者を加えた検討組織を作るとの、前回会見で示された予定はどこへいったのか。
両取引所は経営統合するのかしないのか、統合するのであれば、具体的にどのような形で実施するのか――これが関係者の注目するところで、報告書では統合に向けどうするのか方向性を明確にすべきだったとみられる。東西で統合へ向けた意見の食い違いなどでなかなか前へ進まない、あるいは統合の話自体が頓挫するなどとなれば、何のための共同研究会だったのか、という関係者からの批判を受けても仕方ないだろう。(8面に関連記事)
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