(2009年10月13日)
中部大阪商取、きょう金取引開始
中部大阪商品取引所はきょう13日から金先物の試験上場を開始する。悲願の金上場は同所の出来高V字回復へ向けた切り札であると同時に、低迷する国内商品市場全体に活気を与える役割も期待される。商品設計の部分では、取引単位が1枚当たり500グラムであることで中小の当業者による小口のヘッジ利用が見込まれる。投資商品としてもレバレッジが低めに抑えられており、リスク許容度の低い投資家にも参加しやすい。
中部大阪商取の黒岩進理事長は今年7月の就任以来、一貫して今秋の金上場を最大の目標として掲げ、定例会見などでも繰り返し言及してきた。9月4日に主務省の認可を得て、同11日には10月13日の上場が理事会で機関決定されるなど、青写真通りに上場へ漕ぎつけた形だ。
2010年度の1日平均出来高の予想では、既存商品の1万枚に対し、金を2万枚と見込むなどかかる期待は大きい。取引を活発化する狙いから、上場開始の10月13日から来年1月12日まで予納定率会費を37円50銭から25円に引き下げることがすでに決定しており、業界関係者からも「万枚単位の出来高」(外資系銀行)を望む声も聞かれる。
産業インフラとしての側面からは、「中小の事業者による小口のヘッジ取引」(サービス・企画部)に利用しやすいとして、取引単位を東京工業品取引所の金標準(1000グラム)の半分である500グラムとしたメリットがある。また、板寄せの取引仕法を取ることで、約定値段の一本化や特定の時間帯に集中しての取引という点で当業者にとって「使い勝手の良い市場」をめざす。
投資家サイドの視点では、取引本証拠金基準額は1枚当たり6―9万円と、東工取(10万5000円)に比べやや割安(10月9日現在)。レバレッジはおおむね20倍以下に抑えられており、ある程度まとまったスパンで保有しやすい商品設計といえるだろう。
今後の目標は会員の増加。上場開始時点で、会員数は一般会員9社、受託会員15社、市場会員1社の計25社となっている。これから啓蒙活動を通して中小事業者の市場利用を促進することができれば、出来高の増加も見込みやすく、さらには市場会員の参入で流動性が一段と供給されるといったシナリオも考えられる。中部大阪商取、ひいては国内商品市場全体の起爆剤として、その行方に期待が集まる。
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