(2010年03月29日)
先物協会 「損失限定」最後の詰め レバなど見直しへ
初期の投資金額以上の損失が発生しないようにする考え方について、業界は最後の詰めに入った。日本商品先物振興協会の常設委員会である市場戦略統合委員会は25日、「レバレッジ」「損切り水準」の設定を見直す方針を示した。これにより2011年から導入される不招請勧誘禁止後の対面営業継続に業界は活路を求める。ただ、05年に再勧誘禁止が導入されると「08年には新規委託者数が(05年から)60%減少した」(先物協会)。不招請勧誘禁止後の新規については「非常に心配している」(市場戦略統合委員会の多々良實夫委員長)と述べるなど、激減は避けられそうもない。
不招請勧誘禁止が11年1月に導入される。市場戦略統合委員会の多々良實夫委員長は「今でも全社が赤字。初期の勧誘ができなくなった時には、当社を含めてみんなやっていけないだろう」と危機感をあらわにする。多くの商品取引会社は対面営業を主力事業としており、不招請勧誘禁止の導入とともに各社が壊滅的な打撃を受けることは必至だ。
対面営業によって新たな市場取引参加者を開拓してきた側面は強い。商品先物取引を行ったきっかけを調査した委託者アンケートによれば、「外務員の勧誘により取引を始めた委託者は03年が80%だった。最新の調査結果である08年2月でも53%。また、09年2月時点でも新規参入の2分の1以上は外務員を通じて入ってきた」(先物協会)との回答を得ている。そのため、不招請勧誘禁止とともに「商品取引会社以外の参加者が増えなければ大変なことになる」(多々良委員長)と、さらなる市場流動性の低下も危ぶまれる。
不招請勧誘禁止後であっても、1銭の損失発生も生じない「初期の投資金額以上の損失が発生する可能性のない取引(損失限定取引)」であれば勧誘は可能。この附帯決議に会員各社は活路を見いだす。まずは今後、損失限定取引の呼称を新しいネーミングで統一化を図り、顧客の能動的な取引参加につなげる。
25日の委員会のなかでは他にも、損失限定取引は画一的とせず、商品取引会社や取引所の創意工夫が生かせるようにすること。また、証拠金のレバレッジを押さえ、損切り水準を見直すことで初期投資額以上の損が出ないようにすること。初期の投資金額は顧客との関係などから会員各社で決めることなどで意見をまとめた。
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