
銅は外部要因に左右、需要弱く8月にかけて下げ局面
銅の国際価格が反発基調を強めている。ニューヨーク商品取引所(COMEX)は先週末27日にポンド388・40セント(当限セツルメント)をつけ、今月12日の安値353・25セントから10%上昇した。 気になるのが今後の動向だが、足元の銅相場は金融市場の混乱や原油先物の続騰など外部要因の影響が強い。銅自体のファンダメンタルズを考えると、400セントを突破してさらに上値を追うような力強さは感じられない。 当然390セント付近まで上昇したのだから、外部要因次第では一時的に400セントをつける可能性もあるが、一連の混乱が緩和すれば、再び350セント近辺まで調整するとみている。 銅のファンダメンタルズに目を向けると、ペルー最大の鉱山労働者組合のストライキ懸念がある。ペルーの銅鉱石年産量は約100万トン強。同500万トン以上で世界シェア35%のチリには及ばないが、米国と並び世界2位の生産量を誇る。このため同国のストライキで、銅需給が引き締まるとの懸念が、国際価格を押し上げる要因になっている。 ただ国際銅研究会の予測によると08年の需給バランスは8万5000トンの供給余剰。これが09年には42万9000トンへと拡大する。銅価高騰で世界的規模で既存鉱山の拡張や新規鉱山の開発が進んでいるからだ。つまりペルーでストライキが発生しても、来年にかけて供給余剰幅が拡大することはほぼ間違いないとみられる。 需要も弱い。中国の銅地金輸入は昨年を下回っている。米国向けの銅管輸出なども落ち込んでいるもようで、ある銅製錬メーカーの役員は「中国からの引き合いは全くない」と話すほど。日本や欧州の需要も鈍い。夏期休暇シーズンを向かえ、需要が盛り上がりにくい事情もあるため、7月中に高値をつけた後は、8月にかけて下げ局面を予想している。| プロフィール |
増田 正則(ますだ まさのり)株式会社産業新聞社所属 非鉄金属担当 記者 |








