
LME高・COMEX安の銅市場、需要面で買い材料乏しい
銅の国際相場が調整色を強めている。現地1日のロンドン金属取引所(LME)の現物相場(セツルメント)は前日比トン164・50ドル安の8096ドルとなった。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の期近(8月限)もポンド8・80セント安の362・85セントに急落。トン換算では7997ドルとなり、LMEよりCOMEXが割安な状況にある。 最近の銅市場では、LMEよりCOMEXの銅価が100ドルあまり割安な状況が続いているが、欧州と米国の銅価格の違いに着目すると、現在の銅市場が抱える問題の一端が見えてくる。 米国の銅需要は年間で約210トン。中国の500万トンには及ばないが、世界第2位の銅消費国である。その米国では昨夏以降のサブプライムローン問題の影響により、住宅向けの銅需要が落ち込んでいる。さらに、それに伴う消費減退や原油高が直撃して自動車販売台数も落ちている。当然のことながら同分野の需要は減少する。 つまり、欧米の銅価格差が、そのまま経済の現状を映し出す鏡になっている。ただし、米国経済の減速はジワジワと世界経済を蝕み始めているようだ。 欧州と日本の銅消費は夏場の不需要期を迎えたこともあり、弱含んでいる。建設・電販向けが低迷する日本では、自動車向けで好調な指標が出ているが、「数字が悪化するのは時間の問題」(銅製錬社長)との見方が支配的になっている。 世界最大の銅消費国の中国でも、LMEより上海市場の銅価が割安なこともあり、銅輸入量は前年比で2割減ペースとなっている。さらに米経済減速の影響で、中国の対米向け銅管輸出なども減少しているもようで、需要面から銅の買い材料を探すのは難しい状況だ。| プロフィール |
増田 正則(ますだ まさのり)株式会社産業新聞社所属 非鉄金属担当 記者 |








