(2006年07月24日)
NY原油:投機的な上下動は一巡
石油価格の国際指標となるNY原油は、イスラエルによるレバノン侵攻という新たな地政学リスクに一時78・40ドル(8月限)と過去最高値をつけ、その後急激に上昇した反動で8月限落ち前日には71・65ドルまで下落した。イスラエルの軍事作戦による中東情勢の緊迫化を軸に投機的に買われて上昇、その後に反動安とこの1週間は投機的な上下動を呈したことになる。それも現地20日の8月限落ちをもって収束された感がある。地政学リスクそのものに変化はない。
今回のように中東産油国と至近距離にあるところでの「有事」に、世界の石油市場が即座に反応したのは当然のことであり、投機筋ファンドがこの種の材料を好んで売買に活用するのはその常套手段といえよう。
国内市場の3営業日休場の間にNY原油の様相が急変し、前週は周知のように急落を重ねたことになる。イスラエルによるレバノン侵攻はその後も続き、日増しに犠牲者が多くなっているが、当初懸念されたシリアなどに波及することなく、限定された地域での軍事行動であるため、これにより中東からの原油供給が滞るという事態には至ってない。
状況としては中東での有事に近い出来事で大きく上昇する以前の値位置に逆戻りしたのであるから、現地20日の8月限が73ドル相当と平穏に限月落ちしたこともあって今回の投機的な上下波乱はこれで一巡したとみられる。地政学リスクそのものに変化はみられないのが現実である。
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