(2006年09月22日)

NY原油:半年ぶり安値圏に下落

現地20日のNY原油が再び急落し限月落ちを迎えた10月限が一時60ドルを割り込んだ。約半年ぶりの安値とあって、改めて貴金属や非鉄金属を巻き込んだ国際商品相場の下落傾向が浮き彫りになった。同日の続急落は米石油の週間在庫統計で石油製品が増加したことを嫌気したものだが、イランの核開発問題など産油国を巡る地政学リスクの後退で投機資金が主要商品から引き揚げられていることが伏線に。最高値からの下落率が20%を超え、改めてテクニカル分析を行う動きもある。

原油の国際相場がガソリンの需要期である7月から8月にガソリン主導型で上昇し、そこでピークアウトしてこれが年間高値になるのはいわば季節習性というべきもので、近年はこの値幅が15ドルから16ドルというものであった。本年は昨年の大型ハリケーンに代わる強材料が7月のイスラエルによるレバノン侵攻であり、石油メジャーである英BPによる生産障害であった。これが8月の2番天井的な高値をもたらした。

その後の下落局面は一連の強材料を織り込んだことによる反動安だが、それまでの上昇相場をもたらした強材料が今度は「弱気」の側面をみせたことになる。

現地20日のNY原油急落は最近の下落傾向を受け継いだもので、値ごろ的に60ドル台を割り込んだことが市場に一石を投じたことになる。

同日の米石油の週間在庫統計で、原油が減少する一方でガソリンや暖房用油在庫が増加したことが手掛かりにされたが、最近のトレンドに沿うものであった。この間、8月後半からの下落傾向が鮮明化したところで、9月に入りこれに拍車がかかった。トレンドフォローで売買するファンドの手法がこのように一方づく相場展開をもたらしたもので、石油から貴金属、非鉄金属を巻き込むものになったことが特徴的である。主要商品から株式、債券へと資金が移行したことを示す。というより投機資金が元の鞘に収まったということであろう。

今回は通常の季節変動による調整的な下落を既に上回っているため、改めてテクニカル分析で下値を測定しようとする動きもみられる。

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