(2006年10月19日)
NY原油:ファンド動向が局面左右
NY原油は現地17日に日中の60・25ドルの戻り高値からは約1ドル急落するなど11日に付けた57ドル台を安値とするレンジでの荒い値動きの中、一気呵成に反発するという状況ではない。これには投機筋ファンドのポジションが、最新の取組内容報告で少量の買い越しにとどまるなど売り買いいずれにも傾かないスクエアにあることも影響している、とみられる。今春から夏の上昇相場はこのファンドがロングを積み重ねたことに先導された側面が強く、この動向が局面を左右しそうだ。
前週にこの実例があった通り米石油の週間在庫統計が発表される直前に急落するのが最近の特徴で、これは市場が原油および石油製品の在庫増というすう勢を意識しているのにほかならない。
現に米原油と石油製品在庫は高い水準にあり、米国のような有力消費国での供給増懸念が意識されているところで、一方の需要面でもここでOPECが10月から年内の石油需要予測を下方修正するなどひと頃の需要増というすう勢は消失している。
それだけに、NY原油市場は原油および石油製品の在庫動向には神経質でこの表われが「火曜日の急落」であるといえよう。
日々の取引に大きな影響を与えるファンドの場合はこと石油市場では産油国を巡る地政学リスクを重視した売買を行っている様子がある。
イランと北朝鮮という2つの国の核問題で新たなリスクが発生するなどのことになると、ポジションを再びロングに傾けることが見込まれる。
このファンドのポジションがスクエアになった今、過去の経験ではこれをショートにしても短期間でそれも少量にとどめることが多く、このような経験則に沿うなら年末に向けて再びロングを積み重ねる可能性が強いとみられる。
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