(2006年10月24日)

国際原油:減産決定折り込み急反落

 原油の国際相場は指標となるNY市場で現地20日に急落、限月落ちを迎えた11月限が56ドル台と約11カ月ぶりの安値を付けた。石油輸出国機構(OPEC)による来月からの日量120万バレルの減産決定を同日の通常取引前の時間外取引で織り込み、その後は限月交代に伴う買いの手仕舞いが先行した。この後中心限月になる12月限が上ザヤで今後はこれが指標になることから、OPEC減産決定直後の急落は一過性で終わりそうだ。

 OPECによる緊急会合は内容的にはかなりの強気作用をもたらす決定を下した、といえよう。会合直前にそれまで沈黙を保っていたサウジが減産計画に同調する意向を表明し、加えて今後の原油相場の動向次第では12月の定例総会での追加減産を提起するなど明らかに油価の下支えからこの回復を意図する立場を明確にした。

 最大産油国であるサウジがこのようにOPECが緊急会合直前まで沈黙を保ったことで、一時は内部の不協和音まで聞かれたが、サウジとしてはぎりぎりまで態度を明らかにしないことで米国への配慮を示したとみられる。

 今回の減産計画ではサウジの受け持ち分が日量80万バレル相当と最も大きく、同国が率先して減産に動けばほかの産油国も同調せざるを得ないとみられている。問題は米国の原油と石油製品在庫が高水準にあることで、今回のOPECによる減産も相場を下支える効果にとどまるとの評価が強いことである。

 この点はこれから暖房用油の需要期を迎える米北東部の今冬の気象事情などにも左右されるとあって、今後の成り行きを見極める以外にあるまい。

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