(2007年03月29日)

NY原油:時間外取引で一時68ドル台

NY原油が現地27日の時間外取引で一時、バレル当たり68・09ドルの高値を付けた。イランが米海軍を攻撃したとのウワサで前日比5ドル相当上昇するという異例の展開となった。このイランを巡る地政学的リスクには、核開発に起因した国連安保理による経済制裁の強化に加えて同国がペルシャ湾で英海軍兵士を拘束し、両国間の緊張が高まることが伏線としてあった。前述のウワサだけで68ドル台の高値をつけるなど上値指向性が強い。

時間外取引はもともと売買が薄いことから、値動きが荒くなる習性があるが、同日のNY原油は前述の通り一気に68ドル台の高値まで急騰した。前日比で5ドルも上昇することなど近年ではなく、このウワサは間もなく当局により否定されたことで、通常取引では沈静化して本来の値ごろに逆もどりした。しかし、その後の時間外取引ではまた急騰するというように、値動きが荒くなっているのに変わりなく、これには幾つかの伏線がある。

イランを巡る地政学的リスクとして、核開発問題については国連安保理が同国に対する経済制裁を強化する決議を行ったし、これより前に英海軍兵士を拘束する事件が起きたことで同国と米英両国の緊張が高まっていた。

イランと英国の関係は対米国以上に険悪なものがあるだけに、これが地政学的リスクとして改めて意識されたとみられる。このようなイランを巡る地政学的リスク以上に米石油市場で強材料視されているのがガソリン在庫の減少で、例年より早く在庫の取り崩しが行われていることから、こうした中で精製施設の生産トラブルが発生するとこれには敏感に反応する。

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