(2007年03月30日)

NY原油:突発的高値の後は平静に

NY原油は現地27日に時間外取引でバレル当たり68・09ドルを突発的に付けた後は、通常の値動きに戻り同28日は上昇しても65ドルに届かなかった。今週の米石油の週間在庫統計が別掲の通りエネルギー情報局では、原油から石油製品まで小幅減少にとどまったことで、投機的な買いが続かなかった。27日の突発的な高値に対する評価は一様でないが、イランと米英の緊張が「ペルシャ湾」に投影されているため、上振れリスクが潜在する。

NY原油は現地28日、米石油週間在庫統計が発表された。最近の下値を支えている米ガソリン在庫は強材料とはならなかったものの、原油在庫の減少は事前予想を下回るものだった。

米エネルギー情報局(EIA)の23日までの在庫統計によると、ガソリン、留出油、原油ともに減少。ガソリン在庫が2億1020万バレルと、前週比30万バレル減。留出油在庫は1億1800万バレルと、同70万バレル減。そのうち暖房油在庫は4030万バレルで、同70万バレル減。原油在庫が3億2840万バレルと、同90万バレル減となった。

原油在庫の減少は、輸入減少や製油所の稼働率上昇が背景。また、過去4週間の石油製品需要は前年同期を2・4%上回った。

一方、米石油協会(API)発表の23日までの在庫統計によると、原油在庫は前週から引き続き増加している。

ガソリン在庫が2億247万バレルと、前週から222万バレル減。そのうち改質ガソリンが113万バレルと、同16万バレル増。留出油在庫が1億1923万バレルと、同410万バレル減。そのうち暖房油在庫が4008万バレルと、同245万バレル減。原油在庫が3億3529万バレルと、同593万バレル増となった。

ところで27日の時間外取引で突発的に付いた68ドル台の高値について、市場では売買の薄い時間外取引でもたらされたので、評価に値しないとみられているが、事は単純なことではなさそうだ。

この時間外取引で付いた値が過去には天井や底値になった事例が多いことから、極端な値がつきやすいのは確かで、目先的にはこの68ドル台が天井であるのは否定できないが、別の視点でとらえる市場筋もある。

この突発的高値はペルシャ湾でイランが米海軍を攻撃したとのウワサによるものであったが、そうした伏線が複数あったのもこれは動かせない事実である。

イランが英海軍の兵士15人の身柄を拘束したのもこのペルシャ湾であり、このような伏線があったことから、この種のウワサで前日終値比で5ドルもの異常変動を呈したとみられる。

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