(2007年03月29日)
[業界往来] 取引所の再編成も必要/「不招請」導入なら機能停止/豊商事・多々良会長
豊商事の多々良義成会長に、最近の業界情勢について尋ねると「業界のことは岡藤の加藤さん(先物協会会長)らに聞くべきだよ」と話しつつ、思うことについて語ってくれた。業界の根幹をなす個人営業が、不招請勧誘の禁止の件でこの将来が懸念されていることについて「本当に不招請勧誘の禁止が導入されることになれば、業界は共倒れしかねない。個人投資家の参加が限定される市場の姿は合併した商品取引所の売買を思い起こせば直ぐに分かる」という。
不招請勧誘禁止の導入で個人委託者の市場参入がより限定されると、市場機能が果たせなくなることを懸念しているのであり、同時にこの問題は取引員経営に大きなダメージを与えることに改めて警告を発しているのである。
「業界をここまで支えたのは個人営業で、この部門を経営の主軸に据える構図を変えるのは容易でないし、今後の業界がこの個人営業に依拠せざるを得ないのも事実」としている。
それでも不招請勧誘の禁止ということになれば、「企業としてはこの制限を受けない商品を経営に採り入れる以外になく、そのひとつは証券会社化であろう」とする。このような商品に重点を置く経営への転換を迫られることになるが、この不招請勧誘の禁止が問題化する契機になった商品先物を巡るトラブルについては「最近でこそ国民生活センターによる区分けが行われるようになったものの、昨年春の国会で付帯決議されるまでは一緒くたにされていた」とする。
つまり海外先物取引や、オプション取引、外国のファンドを巡るトラブルまでがすべて商品先物のトラブルとみられて、国会の先生方が誤った事実認識のもとこの業界に対する不招請勧誘禁止の導入を提起した、というものである。このことについて、業界はもっと声を大にして今後は政治運動を展開する必要があるのではないか。
「業界も相場と同じでいずれは底入れして出直る。今がその局面かもしれないが、たとえば取引所のさらなる再編成で取引員の経営効率を高め、各市場の流動性を回復させる手立ては今からでも検討しなければならない」とする。豊商事の、そして業界の50年を見つめてきたのが、多々良氏である。
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