(2007年05月31日)
[インタビュー] 貴金属動向と変動要因/金/貴金属評論家(第一商品顧問)/園田征次氏に聞く
2月28日の世界同時株安以降、金は内外市場で反騰基調で推移した。ところがNY金はトロイオンス当たり700ドルの上値を何度も試すのだが、なかなか上抜くことができない。金市場の現状や需給動向(投資需要)、今後の相場見通しについて、貴金属評論家(第一商品顧問)の園田征次氏に聞いた。
――最近は調整色が強く、強気トレンドが変わったように見えるが。
「NY金で、700ドルを目指す方向は変らないと見ている。金市場の外部要因として、大きく2つが挙げられる。その1つがNYダウの動向と、これに関係した円キャリートレードであろう。米ブッシュ政権は泥沼化したイラクの現状と行き詰まった対イラク政策を自国の株価を上昇させることで、国民の信頼を回復しようとしている。米金利は現在5・25%であるのに対し、日本は0・50%。この金利差を利用し、米国は日本の資金を米株に取り込むというような構図を生んでいる。俗にいう『円キャリートレード』である。昨年の米中間選挙あたりから積極的に取り組んだ結果、NYダウは史上最高値を更新した。日本株がもうひとつなのは、これらが要因だ。貴金属などの商品がNYダウと連動しているのはこのような背景があることを忘れてはならない」
「外部要因の2つ目は、南アの鉱山立法である。これについて4月26日の外電では、大手鉱山会社は『鉱山憲章』に反対しない意向を示している。黒人の経営参加、鉱区使用料や売上税の賦課、鉱区権の国有化、鉱山経営のライセンス制の導入などが実施される可能性が高まった。今後、さらに南アからの鉱山会社撤退が加速すると考えられる。また、経営の悪化でこれによる生産減少が表面化する可能性もある。これらは、金相場の下値を支える重要な要因ではないか」
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