(2007年07月05日)
[インタビュー] 07年東工取・課題と戦略(上) 競争力強化に強い決意

東京工業品取引所の南學政明理事長に取引所運営上の課題、海外先物取引所との関係、新規上場商品について聞いた。市場が大きく揺れ動く中、2008年の株式会社化をめざす東工取にとってクリアすべき課題が山積している。南學理事長は、商品先物市場における激震は飛躍への大きなバネになると述べ、『改革』にかける強い決意を示した。
(聞き手=大地泰夫商品編集長)
――今年前半を振り返った感想として、どういった出来事が一番印象的だったでしょうか。
「まず、昨年を振り返ると、我が国の商品先物市場は低迷状態を脱することができず、出来高は残念ながら7年振りに1億万枚の大台を割り込んだ。そのため、商品取引員の一部廃業や商品取引所の再編が進むなど、まさに『激動の1年』であったと思う。また、本年前半(1―6月)の弊所の出来高は2305万枚(2305万6580枚)、対前年同期比36%減と依然として厳しい状況が続いている。このような事態は、むしろ我が国の商品先物市場がこれから大きく飛躍するためのスプリングボードであると考え、本年を『飛躍のため一連の施策に精力的に取り組むべき年』であると位置付けた」
「こうした観点から、弊所においては、市場の活力を取り戻すべく、(1)金先物ミニ取引(2)当業者の利便性を高めるための商品設計の改善(3)取引所の将来を担う次世代システムの研究などに取り組んできた。こうした中、経済財政諮問会議や金融審議会において『取引所の競争力強化』の必要性が指摘され、また、経済産業省においても『工業品先物市場の競争力強化に向けた研究会』が設置された」
――経済財政諮問会議などの場で、「取引所の競争力強化」の問題が大きく取り上げられたことについては。
「前例のないことであり、このことは、取引所に対する国民の期待・関心の高まりを示すと考えている。それだけに責任の重さをひしひしと感じている。そして、世界の潮流を的確に見極めつつ、強靭な意思と確固たる信念をもって、次々に競争力強化策を展開していかなければならないと、決意を新たにしているところである」
――その競争力強化策として当面は具体的にどのように取り組みますか。
「第1弾として、17日から金先物ミニ取引を開始する。このミニ取引については、委託者保護に万全を期すため、ロスカット制度を導入する。また、ミニ取引の導入にあわせ、標準取引について当業者や機関投資家からの要望に応え、建玉制限数量等を大幅に緩和する。また、本年中に金以外の商品設計の見直しや取引時間の延長なども実施していきたいと思っている」
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