(2007年07月06日)
[インタビュー] 07年東工取 課題と戦略(下) 原油、商品設計見直す必要性

――東工取の株式会社化に向けた取組みとして今年末までに必ずやっておかなければならないことは何でしょうか。
「前月の理事会で、2008年中の株式会社化に向けて検討を開始するため、『株式会社化準備委員会』の設立が決定され、7月の理事会においてそのメンバーを選定する予定。検討項目およびスケジュールは、今後、この委員会で検討してくことになる」
――ドバイ・マーカンタイル取引所(DME)の原油先物取引が開始されてから約1カ月が経ちますが、現時点でオマーン原油先物をどのように捉えていますか。
「DMEのオマーン原油は、取引開始以来、一日平均出来高が2083枚(6月1日―26日)となっており、弊所の中東産原油の上場後1カ月間の一日平均出来高は、米国における同時多発テロの直後でもあり、1万3779枚(01年9月10日―10月10日)であった。過去にはNYMEXや当時のIPE、SIMEX(サイメックス)などが中東産原油の上場を試みたが、いずれもその後上場廃止となってしまったことを考慮すると、DMEはまずまずのスタートを切ったのではないか。今後、DMEのオマーン原油が現物受け渡しの実績を重ねれば、このことをもってオマーン原油がアジア向け中東産原油の新たな指標となる可能性があるため、取引状況などを注視したい」
「なお、弊所が中東産原油を上場するに当たり、商品設計案の候補として、(1)アジア向け中東産原油の多くが値決めで採用している『ドバイ原油+オマーン原油の月間平均』の現金決済方式(2)アジア向け中東産原油の一部が値決めで採用している『ドバイ原油』単独の現金決済方式(3)将来の指標原油がドバイ原油からオマーン原油に移行する可能性を見据えた『オマーン原油』単独の現金決済方式―の3つの選択肢があった。結果的には関係当業者の中で最もニーズが高かった(1)の現金決済方式を採用したが、最近は、これらに加えて、『JCCリンク(Japan Crude Coc
ktail=全日本に輸入される原油の月間の加重平均入着〈CIF〉価格を最終決済価格とする案)』での原油上場の要望も寄せられていると聞いている」
「弊所としては、DMEの今後の取引状況を注視しながら、関係者のニーズにも耳を傾け、弊所における原油の商品設計見直しの必要性について検討に着手すべきと考えている」
――ロンドン金属取引所(LME)やDGCXが鉄鋼先物を上場する動きがみられます。東工取では将来的に鉄鋼製品の上場を視野に入れた取り組みを行う予定はありますか。
「中国をはじめとする新興国の経済成長により、鉄鋼需要は大幅に伸びている。こうした動きを背景に、DGCXでも鉄鋼製品の上場を検討しているものと推察する。鉄は産業のコメであり、我が国の重要な基幹産業であるので、弊所でも当業者の方や業界から上場の打診があれば、こうした声に真摯に耳を傾け、必要性と目算がたてば上場も検討していきたい。ただ、我が国において、鉄鋼製品はメーカー側である程度、ユーザー側の要望に近い段階まで加工されて流通しているため、上場商品の標準化が難しいと聞いている。こうした点以外にも、上場に当たってはクリアしなければならない点が多々あろうかと思う」
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