(2007年09月12日)
[インタビュー] 金融市場のパーツに―木戸学氏(住友商事)に聞く
商社の立場から見たコモディティ市場について、住友商事金融事業本部コモディティビジネス部副部長・木戸学氏に聞いた。氏は、「長い時間軸を持って、『ミスプライシング(不適切な価格で評価されているもの)』を見つけていくことが重要』と語った。
――サブプライム問題を通してコモディティ市場で浮き彫りされたことは。
「コモディティ市場に限って言えば、株価急落時に一時的に全ての商品も下落する局面が見られたが、基本的にはこの騒ぎからは無相関だと思われる。投資対象として、アセットクラスとしてそれなりの意義があると実感した。我々はこの金融波乱の中でコモディティを見ていたが、市場規模の小さいこのマーケットが落ちなかった。本来ならばそうしたところから資金が落ちるはずだが、そうならなかったということで、同問題はそれほど悪化しないのではという見方ができた。『コモディティというものが金融市場に組み込まれていて重要なパーツになっている』と同時に、コモディティを分析することで他のマーケットも分析することになると感じた」
「加えて、コモディティ市場に全く違った種類のマネーが入ってきていることも言える。コモディティの下落時というのは、資金が足りなくなった人たちがマージングコールで売っていたが、それが終わると資金は戻ってきたし、金に関しては640ドル割れでインドや中国が買いを支えた。そうした意味では『ポートフォリオを多様化するために入ってくるマネー』の存在が際立ったと言えよう」
――商社として今後コモディティ市場に対して力を入れていきたいことは。
「お客様に対しては、リスクヘッジする商品を今後も提供していく。会社レベルで見た場合、今後さらにリスクを収益化していかなければならない。さらに大きな面では、市場作りというものを助けていくこと。商社悪玉論などもあるが、我々は身銭を切って市場に流動性を与えていると思っている。引き続き市場を盛り立てていかねばと、それが商社の役割だと思っている。コモディティは5年10年前に比べれば随分注目されている。おそらく色々な形でやれることがあるのでは」
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