(2007年09月13日)

[インタビュー] ミスプライシングを「発見」―木戸学氏(住友商事)に聞く

――システム面について。住商エレクトレードが09年春を目標に先物取引の『勝ちパターンをシステム化』するということだが。この背景を。

「これは、海外では普通の話だ。流動性とある程度のボラティリティがあれば巧くいくと思う。こうした技術が入ると市場の流動性は高まるだろう。そして高まれば入ってくるマネーのサイズは大きくなる。実際、シカゴやNYで流動性を与えているのはこうした技術だ。いわゆるコンピュータートレーディングで成り立つマーケットに日本も今後移行していくのではないか。ただし、きちんとしたインフラができていることが前提にある。現在、東工取のサーバー自体も容量が限られている。東証ですらこうしたシステムが入ってくるとなるとパンクするだろう」

――相場を見る中で大切な『目』とは。

「どこにビジネスチャンスがあるのか。それは我々商社にとっては、『いかにミスプライシングを見つけていくか』だ。そのミスプライシングには2つあり、ひとつは、『テクニカルミスプライシング』。もうひとつは、『コンテクスチュアルミスプライシング』がある。前者は技術的なもので、例えば先物と現物の価格がずれているなど単純なもの。これは機械に取って替われるものだ。後者は、なぜ、ミスプライシングが起きるかを構造的にマクロの面から探ること」

「このミスプライシングを探すには次の5つを勉強するといいだろう。(1)マクロ経済・自分なりのマクロビューを持つということ(2)ミクロ(商品では需給)の分析(3)チャートを見る(4)内部要因の分析(5)フロー、この5つを勉強する中で、最初はテクニカルなミスプライシングしか見つけられないと思うが、大きな構造的なミスプライシングがどこかにないかというのを『長い時間軸を持って発見できるようになる』ことが重要なのでは」

――コモディティは難しい。

「相場というのはフィフティ・フィフティなのでどのマーケットでも難しさは同じだと思う。ただ、我々相場を張る人間というのは怖いと、当たるはずなのに当たらない、難しいと思っている。しかし、次の規律をもっていればそう大きくぶれることはないと思っている。ひとつは、『マクロビューと違う側のポーションはとらない』こと。よほどそのマクロビューを変えさせる大きな理由がない限り、目先で何か突発的なことがあってもそれは変えるべきではないと。ふたつには、『時間軸を守る』こと。例えば、短期的にとっていこうとしたポーションを途中で長期的に替えるといったことだ。時間軸を自分で律して守ることが需要」

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