(2007年09月20日)
[インタビュー] 商社の立場から見たコモディティ<上>/三菱商事 原田和佳子氏/金「ラストリゾート」
日々相場と向き合いトレーディング。向き合う先には世界のマーケット。商社から見たコモディティ市場とは。今回は、「上」で貴金属相場の見通し、「下」では、三菱商事非鉄金属本部商品市場事業ユニットトレーディングチームシニアトレーダー兼マーケティングコーディネーター・原田和佳子氏にこれまでのトレーディングで培われてきた『相場観』について聞いた。
――まずNY金について、年末にかけた見通しを。
「サブプライム云々で波乱等はあると思われるが、ダウンサイド(下値)に関しては限定的と見ている。というのはまず、この問題で金は、『現物アセット』という意味合いがクローズアップされているからだ。ETF(上場投資信託)の堅調にも如実に表われている」
――実需の買いがおう盛だが。下値の強力なサポートか。
「確かに下値ではアジア系の買いが目立つ。インド、中東も堅調という話をよく聞く。十分サポート要因になるだろう。しかし今は全体的なマーケットのフローで金額的に考えてもファンドやETFといった所のポーションが大きい。また、生産者のヘッジ外しも継続している。したがって、現物はボディーブローとして効いてくるようなイメージだ」
――一段上昇への注目材料は。
「いろいろシナリオは考えられると思うが、1つは9月末のファンド動向。ここで金が思いの他下がらない、けれども余剰資金はある。次にどこへ向けるかとなった時に最後のラストリゾートとして金にさらに資金が入ってくる。するとテクニカルなポイントをトリガーして瞬間的に昨年の高値725ドルを勢いで抜けていくという予想はできる。2つ目は、可能性としては低いがイラン、イラクといった地域での軍事行動。アメリカ絡みで中東情勢に波乱が起こると、中東系やイスラム系のお金というのはどうしてもドルを売らざるを得なくなる。あくまで表向きだが。とはいっても他に向ける所がないのでやはりドルアセットから逃げることはできない。そうしたお金の動きが表面的にでも始まってしまうと目立つ。ドルの金融資産に比べると金のマーケットは非常に小さいからだ。それが如実に反映される可能性がある。3つ目は大きなハリケーンが相次ぎ原油が暴騰するといった事態」
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