(2007年09月21日)

[インタビュー] 商社の立場から見たコモディティ市場<下>/情報を「ピクチャー」に

――『投機資金の余剰』が取り沙汰されているが。その余った資金はどこに置かれているのか。

「いわゆる統計として、オフィシャルな数値として出てこないお金がものすごくあり非常に分かりにくい。例えば、原油価格は20、30ドルの時代から70、80ドルレベルまで上昇したが、では中東の実体経済が3倍、4倍になったのかというとよく分からない。では各国の何を見ればいいのかとなった時、外貨準備、マネーサプライにしても把握できない部分がある。となると、今の実態経済としてのGDPの伸び率、これで上ずみを計算するようなことでしか推測できない。だから皆、そうした『資金の膨れ上がり方』をよく見ている」

――こうした意味で、注目している国は。

「金に関しては、『産油国』。株式市場が上昇しているように、中東のオイルマネーは相当自国の株買いをしているようだ。ではそれ以外のお金はどこに置かれているのか。例えば一時期金価格が急上昇した時、1家族で1トン、2トンもの金塊を買ったオイルリッチな家族が多くいるという話は聞いている。後は、『資源が豊富な発展途上国の外貨投資状況』」

――サブプライム問題に関して。比較的コモディティ、とくに金への影響は限定的と見られるが。

「今回のサブプライム問題の余波が過ぎ、この問題に対してどんな教訓が得られたのかといった話になるとおそらく、『現物、もしくは現物に近いアセットの価値の再認識』になるだろう」

――最後に、相場を見る上での大切な『目』とは。

「情報を集めたとき、『いかに大きなピクチャーを描けるか』。今回のサブプライム問題もそうだが、情報ソースとして、よく分からないがために取り上げていないことは実はたくさんある。例えば、なぜイスラム圏の人々が自分たちの大義名分を乗り越えてまで、『ドル資産に投資していかなければならないのか』。けれどもやはり自分たちの教義があるが故に、ドル資産以外に何でヘッジしていかなければならないのか。そうしたところが分かると、色々な点がある時フッと繋がる瞬間がある」

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