(2007年11月19日)
[インタビュー] サブプライムと商品の行方/60―70年周期で転換起こる
サブプライム問題が依然として続いている。コモディティも同問題に伴う信用収縮の流れの中でドル安、『実物資産』に投資する動きの中、金・原油をはじめとして上昇するなどの影響を受けた。今後もこうしたトレンドは続くのか。常葉学園大学教授・評論家の副島隆彦氏に聞いた。
――サブプライム・ローン問題が深刻化しているが、この流れはいつまで続くか。
「ずっと続くだろう。今年の4、5月からずっと騒がれていたのだから。私は、4年前から『米国の住宅バブルは弾ける』と本に書いてきた。サブプライムローンを組み込んだ仕組み債を作ってやりくりした。金融工学に基づいて『借金(負債)を資産だ』と偽って、証券化して売買してきたわけだ。
バーナンキFRB議長が米銀行の合計で、1500億ドル(17・5兆円損失)と、この間の議会で認めた。本当は、その約10倍の170兆円ぐらい(の損失になるの)ではないか。さらにその3倍の500兆円ぐらいを償却しないと、解決にはならない。それまでにいくつかの大きな銀行が吸収、合併で消えていくのではないか。8月9日のBNPパリバのECB(欧州中央銀行)による950億ユーロ(15兆円)の救済で米国が震え上がった。米国内だけなら、自国内で統制できると思っていたのだが、ヨーロッパ人にこれらのデリバティブ(仕組み債)をいっぱい買わせていたから、これがはじけた。それで傷が世界中に広がった。日本の共済組合や年金事業団などの年金運用団体にどうやら損失が広がっている。今頃ぼろぼろと見えてきている。これは歴史的な大きな動きだから当分続く。大きな60―70年に1度の大歴史サイクルでの転換が起きたわけだ」
「金融というのは信用。金融市場にある資金(流動性)には実体がなく、つきつめれば信用だけの作られた数字だ。金融というのは元本を吹き飛ばすから怖いのだ。ここがサブプライムの怖いところだ。各金融機関は、自分達だけの内輪の手数料の部分だけでマネー・ゲームをやっていたわけだ」
――NY原油はどうか。一部でバレル当たり150ドルまで上昇するとの見通しも出ているようだが。
「どこかで暴落する。それは米国人がそこまでの高値だと生活できなくなるから。実は原油は余っている。だぶついている。先物市場に投機のお金が巨額に入り込んでいるのだろう。ただ、米国内では精製しきれないという理由が大きいのではないか。WTIという質の良い原油だけでは済まない。ドバイもつれ高で上がっていっているが中東産原油の精製設備が米国は間に合わないようだ。一方、日本はいくらでもどのような油種でも精製できる。その辺のインフラが日本はしっかりしている」
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