(2007年12月21日)

[インタビュー] 芥田知至氏に聞く/原油高と米景気動向

サブプライムローン問題による金融市場の動揺が依然収まらない。これに原油高も大きく影響し、米国の景気減速もささやかれている。こうした中、原油価格の来年の見通しや金融市場の動向について、芥田知至・三菱UFJリサーチ&コンサルティング主任研究員に聞いた。

――原油高が企業に与える影響は。

「今後、100ドルを超えて上昇するようだと、企業にとって厳しいものになるだろう。最近の90ドル前後の水準でも、相当なものがある。企業にとって来年の100ドルは、今年の90ドルとほぼ同じくらいの厳しさになるのではないか。こうした高値は、末端の需要家にとって原油高騰のリスクを肌で感じていても、より経営は厳しいものとなる。最近の相場は90ドル台で推移しており、これで価格転嫁やコスト削減を行うとなると、食品会社や軽油を使う輸送会社、さらに、重油を使う海運会社等に影響を及ぼしかねない」

――一方では、景気減速懸念も生じている。

「原油需要で最も大きな要因となるのが、米景気動向だと思われる。サブプライムローン問題の懸念がある中、この問題の影響が広がりつつある。加えて、現在の原油高も景気後退の要因となっている。暖房油価格も上昇しており、これは他の消費を抑制することにつながるのではないか。米国の景気が底割れしてしまうとまでは思っていないが、先行きの景気に対する不透明感というものは今後も出てくることから、そういう局面では原油相場も下げやすくなろう」

――原油相場の見通しについて。

「目先は、90ドル前後で底堅いようだが、限月の期先を見ると上昇するようなイメージもある。しかし、需給が弱まるとの見通しから下落してもおかしくはなく、ドル安の修正からも相場は弱くなるのでは。寒波もこの季節は当たり前のことなので、そのリスクを織り込み高止まりしているともいえる。春先が近づくにつれ、低水準の暖房油在庫の懸念も払拭されるであろう」

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