(2008年02月22日)

[インタビュー] 止まらない国際商品高<上>/三菱UFJC・芥田氏/原油、投資対象で上昇

国際商品高が止まらない。原油相場は再びバレル当たり100ドルを突破した。非鉄も底堅い動きを見せるなど、米国の景気減速感も残る中でコモディティの上昇が顕著となっている。こうした足元の現状と今後の見通しについて、芥田知至・三菱UFJリサーチ&コンサルティング・主任研究員に聞いた。

――足元のNY原油が高騰している背景は。

「ベネズエラと、18日にはイランの減産発言が材料となった。他の商品市況全般が上がる中で、原油も上がる感じはあった。ただ、出てきた材料については相場を押し上げるものであったのかと、若干否定的な見方ではある。そうは言っても、商品相場が上がっている背景には、とくに小売売上高など米国の景気指標が思われていたほど悪くなく、少し明るい方向に転じてきたことが要因としてあるのではないか。原油は今年に入って100ドルを付けているので、まだ上昇すると見る向きがあったとみられる」

――米国内の在庫に目を向けると、足元は増加しているが。

「在庫が増加する方向と考えていた。他の商品と同じく、昨年からサブプライムローン問題が広がり経済活動が足元で停滞した中、石油業界も過剰な在庫を積み上げることを止める動きがみられた。米国の景気が極端に悪いわけではないが、少なくとも3月にかけてはこうした動きが続くのではないか。もう1つ特殊要因として、昨年12月に原油が高すぎたため、石油会社が決算対策のため輸入量を落とすなど在庫を抑制した。その反動が1月にきて意識されたという部分はある。また、足元の石油需給が緩んでいることも在庫が増えやすい状況にあった。石油会社にしてみると、精製マージンがそんなに良くはないことから、精製したくない意向もある」

――相場に大きな材料が見当たらない中、さらに高値の可能性は。

「材料がなく上がる時は、どうしても止まらない部分がある。そうは言っても、この上昇には違和感を感じざるを得ない。ただ、米国の金融緩和があってそれを契機に昨年、一昨年のように相場にモメンタムがついた部分が要因の1つとしてあるのでは。1月は、米国の景気減速が世界に広がるといった恐怖感があった。2月に入って、米国の景気も1月ほど悪化してくるわけではないという経済指標が出てきたことから、少し盛り返してきた。これにより、またデカップリングに近い状態になったとみられる。足元は原油が100ドルを付けたことから、従来のような夏高とは違う季節パターンになるのではないか。1度、需要の減退や景況感の悪化などがやってくる可能性もあり、3月にかけ春安から下は80ドル前後とみられる。目先は80―100ドルのレンジか。2―3カ月先を見ると下とみられるが、足元は原油が投資対象と見られていることから、勢いづくことも考えられる」

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