(2008年05月12日)

[道しるべ] エタノールは「必要悪」?

食料を原料にしたエタノール生産に反対する動きが世界的に高まりを見せている。

ユニパック・グレイン代表取締役・茅野信行氏は、エタノール原料であるコーンの高騰で「貧困国は(コーンを)買えなくなった」と指摘する。こうした中、各国政府は農産物高騰抑制政策の動きをとりつつある。

代表的な代替エネルギーの推進国の一つである米国では、エタノールを巡る動きは、経済問題から、いまや「政治問題」となっている。同氏は「米国内の消費者はエタノール政策に反対している。米政府・農家以外は被害者だ」と強調。現状として米農家は政府からの助成金のおかげでエタノール事業で利益を享受しているとの情報も聞かれる。

エタノール生産について賛否両論あるわけだが、「(エタノール需要について)原油が高騰しているからしょうがない。(エタノール以外に)代替する燃料はない」(商品アナリスト)との指摘も出ている。

NY原油が120ドルを優に突破し、130ドルを目指すような上昇の勢いを示す状況下では、エタノールを『必要悪』と受け止める向きもある。

ただ、来年の米国新政権の下でエタノール政策そのものが頓挫するとは考えにくいとの見解も出ており、「消費義務量・補助金を半減する」(茅野氏)など、規模の縮小が行われる可能性はありそうだ。次期大統領がエネルギーに関してどのような政策を打ち出すか注目されるところだが、今後の原油相場がどのように推移していくのかについても注意する必要があろう。

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