(2008年06月06日)

[インタビュー] 高騰し続ける灯油/齋藤和彦氏/ディーゼル需要で輸出へ

東京工業品取引所の石油市場では、ガソリン安・灯油高といったこの時期としては、従来とは逆の価格形成となっている。インテレス・キャピタル・マネージメント・チーフアナリストの齋藤和彦氏は、世界的なディーゼル需要から灯油は輸出されており、国内の在庫も低水準であることから、こうした動きがしばらくは続くとの見方を示している。

――国内の灯油が高くなっている。

「今、灯油価格は急騰している。『ガソリン売り・灯油買い』はしばらく続くであろう。ガソリンは、6月から値段が上がるとみられる(5月27日現在)。そのため、5月末にかけての仮需以上の反動が来るのでは。去年からのパターンでは、仮需が発生するのは一時期で、その後は長期低迷が続く。今回は、月末にかけて買う消費者も少ないのでは。4月末にかけての仮需の影響から、東工取の市場は伸びていないようだ。今は、6月の仮需の反動を見込んだ動きとなっているのでは。在庫を見てもガソリンは多いが、灯油は少ない。これから(製油所の)定期修理に入るところもあり、灯油の積み増しは難しい状況とみられる。そのため『ガソリン売り・灯油買い』のスプレッドでないと、リスクがあり過ぎる」

――灯油の特徴は。

「昔と違い、灯油は輸出商品となっている。以前は、国内の需給バランスで動いていたが、今は輸出して儲かる商品。そのため、今までの経験則が通じなくなってきている。やはり、世界的なディーゼル燃料の需要が支えになっていることもあり、当分(この流れは)続くのでは。輸出は、中国近辺が多いと思われる。

――今後の灯油の見通しについて。

「灯油は例年のように10月時点で、400万キロリットル程積み増すことは、現状では難しいだろう。400万キロリットルは、消費者が灯油を使うことを前提にした適正在庫である。ただ、電力依存からより消費者による灯油離れが進むだろう。日本人の需給バランスからすると、それほど灯油は必要ではなくなるとみられる。こうした現状から、やはり輸出に目が向くことになろう。そうした場合、NYヒーティングオイルとの相関性は高まることになるとみられる。

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