(2008年08月19日)

[] 顧客・取引員で信頼構築を

 先物業協会(FIA)は、4回目となる『FIAアジア・デリバティブズ・コンファレンス』を9月に都内で行う【既報】。日本の商品先物市場が低迷している最中に行われるだけに、同国際会議では、日本市場が今後どのような方向へ進むのかなどが各国の業界首脳から注目されるところとなろう。FIAジャパンチャプター理事長・ミッチ・フルシャー氏に、日本の商品先物市場の現状や海外動向などについて聞いた。

 ――世界の商品先物市場の動向について。

 「日本に限らず世界全体でみて商品先物市場というのは、時代遅れの、非常に古い基盤の下に動いている。他の金融市場から孤立・分離した存在になっている。世界的な流れとしては、米国で約30年前に金融デリバティブ市場が導入された。商品先物と金融デリバティブの両取引が平行して行えるようになった。商品先物取引員は、コモディティ専門だったのが、金融先物にも力を入れるようになった。他の国々でも恐らくこれと非常によく似た状況となっていたのではないか」

 ――日本の商品先物市場はどうか。

 「日本の商品先物取引員は非常に苦しい状況に置かれている。絶望的な状況にあるといえる。以前は日本の商品先物業界は変化に対して抵抗していた。『変わる必要はない。ほっといてくれ』と目を瞑(つぶ)り頑なに閉ざしていた。規制当局もそれに対し圧力をかけなかった」

 ――そのほか日本の商品先物市場の現状について。

 「流動性に欠け、出来高・市場参加者が減少している。これまで日本の商品取引員は常に対面営業を経営の柱としてやってきており、営業の実践による収入源をメインとしていた。プロのユーザー―ヘッジャー、商業筋など―は日本のコモディティ市場を利用していない。彼らはより流動性・信頼性のある米国のコモディティ市場で取引している。現在、日本の市場は外国の投資家からは魅力的であるとは見られていない。

 ――日本の商品先物業界がより良い方向へ変わろうとしている。こうした刷新の動きは遅過ぎたのか。

 「遅過ぎるということは絶対にない。商品先物取引員の純資産額の増加とクリアリングハウス機能の劇的な改善がある。これにより真の保証が構築されることになる。もっとも以前は、商品先物取引員と顧客とのトラブルが絶え間なく続き痛みを伴っていたが。現在では、商品先物取引員は一点の曇りもない、クリーンなものに生まれ変わろうとしている。新たなビジネスモデルを構築すべき時期にきていると言われているが、まさにその通りだろう。新たなビジネスモデルの意味するところとして、商品先物取引員が顧客に対してあらゆる商品を提供していくことができるようになり、顧客に対し商品先物のプロとしての信頼感を得られるような形で接する必要がある」

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